シュナの旅絵コンテ


「シュナの旅」の絵コンテはたった2枚と短いですが、のちに追加した5カットを加えると実際は3枚で全15カットになります。なお、用語の説明は更に下の絵コンテを参考にしてみて下さい。といっても、説明はあくまで補足ですので読み流しちゃってください(笑)。






我ながら、大袈裟なテロップだなあ...顔から火が出そう(汗)。


今回の「シュナの旅」の絵コンテには専門用語の説明をたくさん載せるような複雑なカメラワークは使用していません。

それというのも、私がソフトのカメラワークの使い方をまだ良く理解していないためで、画面はすべてFix(フィックス/固定)です...(^^;汗)。
ちなみに「海がきこえる」ではラストシーンのワンカットを除けば全てがフィックスの映像になっています。観てみると「なるほど〜。」と、思いますよ^^。










Follow(フォロー)については、下の絵コンテの説明を参照して下さい(^^;;;)。
繰り返しとは、動きをサイクルにしてつなげることを指します。TVアニメなどのフォローでよく使われます。




















ZOOM(ズーム)という、見慣れない用語が使われていますが、本来ならトラック・アップというカメラワークを使用します。

自然の動きを追求してゆくと、カメラが被写体に近づいた時、手前にあるものほど速い速度で被写体が大きくなり、その奥の背景、そのまた奥の空など、被写体が遠いものほど、遅い速度で拡大されてゆきます。

こういった撮り方をするカメラワークを「トラック・アップ」といい、今ではどのアニメーションでもこの撮影方法が使われます。

ズームは近くにあるものも、遠くにある被写体も全て同じ速度で大きくなる、トラック・アップより簡単なカメラワークです。残念なことに、このソフトではズームしか出来ません;;。













よくもこんな、、、大ウソつき(笑)。







おまけ。タイムシートと呼ばれるものです。これはカット3のタイムシート。

テアのセリフ「武器を手放せばあなたもたちまち狩られてしまう。」がひらがなで書き込んであります。


このシートにはセリフや動きのタイミングやカメラワークの指定、動きとセリフの時間の長さなどが細かく記入されます。映像を表と数値と文字と記号であらわした紙、と、言えば、分かりやすいでしょうか^^;;;。

これも公にあまり登場しないものなので載せてみました^^。




カイ絵コンテ


絵コンテに書かれている専門用語の説明は「スタジオジブリ絵コンテ集」から引用させて頂きました。(このオープニングアニメーションは長すぎてのちにHPに載せられるファイルサイズに収まらない事が分かり、結局実現しませんでした。カット3のみラインテストアニメーションが作られています。)





F.I.(フェード・イン=溶明)の略。
真っ黒な画面が次第に明るくなって人物や風景が見えてくること。
F.O.(フェード・アウト=溶暗)はその逆で、画面が次第に黒くなって何も見えなくなってしまう撮影効果。


















Fr.O(フレーム・アウト)の略
人物などの対象物が画面から出て行くこと。




Book(ブック)
普通の背景画のほかに描かれる背景のこと。人物が草や木の後ろ側を通過する場合などで、その草や木の部分だけを別の画用紙、もしくはセルに描いたものをBookという。この場合、一番下に背景を置き、次に人物が描かれたセル画、さらにその上に草や木が描かれたBookを置いて撮影する。




PAN(パン)panoramaからきた言葉で、カメラの位置は固定したままレンズを左右に振ること。上下に振る場合にはTilt(ティルト)と呼ぶが、絵コンテではP・U(パン・アップ)、P・D(パン・ダウン)と表記されることが多い。
Follow(後述)と同様にアニメーションの場合は対象となるもの(セル画および背景画など)を、左右、もしくは上下に動かして撮影するのが一般的である。



Follow(フォロー)動いている被写体に対し、カメラが移動しながら常に画面の中に収まるようにその被写体の動きを追うこと。
アニメーションにおいては、カメラは撮影台に取り付けられているので、移動させるには制限がある。この場合、被写体の動きは動画としてカメラとの位置関係はそのままに描かれ、その動画(セル画)を置き替えながら背景画のみを動かして撮影することによりFollowの効果を出している。

BG動画については↓



BG動画(背景動画)
実写では、背景が流れたり変化するのをカメラワークによって撮影出来るが、アニメーションの場合はCGとの併用が用いられる以前は、作画によってしか表現出来なかった。
例えば、車の運転席から前を見ている画面では、車が進むにつれて建物などが奥から手前に移動しつつ奥にはまた新たな背景が見えてくる。これをアニメーションでは、その風景の変化を背景画ではなく動画として描いていたので、このようなカットを背景動画と呼ぶ。





ダブラシ
Double Exposure(二重露出)のこと。
すべての画面を半分の露出で撮影し、次にダブらせたい部分だけを黒でおおったもの(マスクという)を置いて、もう一度半分の露出で撮影する(これを半露出という)。すると、全体が100パーセントの露出で見た目はふつうの画面になるのに対して、マスクを置いた部分だけは半分の露出のままなので、透き通って見えるという仕組みである。










Fix(フィックス)
ある画面で、カメラを動かさずに据えたまま撮影すること。

(ここではPAN以外はすべてFixです。)






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