原画 奇妙な構図ですが、タイトルを後で入れるつもりでいたので、そこでバランスをとろうと考えました。これから一大活劇が始まる予感を感じさせない穏やかな冒頭のこの場面はとても洗練されていて、いつか描きたいと思っていたものでした。

これは完成図ですが、天使を入れるか入れまいか、最後まで悩みました。入れない方が臨場感があるので、消したり、残したりを何度も繰り返しました。入れないと二次創作にならないのですね...。地面には陽炎か土煙のせいでトラックがぼやけているのでセルを心持ちぼかしたり、うっすらと土煙を入れたりしています。

ちなみにこちらが天使のいない絵。こちらのほうがこれから映像が始まりそうな臨場感が出ているような気がします。映像の構図とは、何とも良く計算されて描かれているものですね。トラックはフリーハンドで描きます。このくらいの大きさだと、その方が効率がいいんです。原発にも直線ツールを使いません。下描きの段階から定規を使いませんから、これは私にとっては自然な流れなんですよ。


小塚明朝std H 大0.5 小0.25
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